体位 』なんて書くと、四十八手の方を考えちゃう人の方が多いと思いますが、医学でいうところの『体位』は患者さんの体の向きのこと。手術の時には、麻酔をした後、手術のしやすい様にに患者さんの体の向きを変えます。仰向けの体位、うつ伏せの体位、お産をする見たいに両足を観音開きにした体位、横向けの体位など手術にあわせていろんな向きに患者さんの体の位置を変えるわけです。そういえば、脳外科の先生が、公園のベンチで抱きついてキスをしているかのような体位をとって手術をすることもあるっていってたっけ。。

こういう体の位置を変えるのは術者が手術をしやすいっていうこともあるんですが、体の向きの加減によって内臓の位置が変わるってことが一番大事だったりするんです。ですから、患者さんの体格によって、体の傾け方を変えたりするわけで、手術が順調にいくか、いかないかを決める第一歩だったりするんです。

ラパロスコピィっていわれる最近盛んに行われている内視鏡の手術は、お腹の中に二酸化炭素のガスを入れて膨らませて、その中にマジックハンドを差し込んで手術するという方法。従来の手術では傷口が十何センチにもなっていたのが、1センチの傷が4から5個で治まり(場合によってはそれプラス3センチくらいの傷が一つ)美容上にも患者さんに優しい手術です。問題は、お腹が膨らんだ部分しかマジックハンドを動かせず、目的の臓器にマジックハンドが届きづらかったり、目的じゃない臓器がマジックハンドの行く手を邪魔したり…。。ラパロスコピィ手術が難しいといわれる理由の一つだったりするわけです。

磁石を使って臓器を移動させて、手術をしやすくするっていうのは、かなり画期的なこと何じゃないかと思っています。こういうアイディアの積み重ねにより、特殊技能であるラパロスコピィの手術が、安全にあるレベルの外科医なら容易におこなわれる手術に変わってゆくんじゃないかと思ったりしています。

でも、くれぐれも磁石を体内に置き忘れるなんてことがないようにお願いしますよ。